2016年8月23日火曜日

テクノロジーによって職を失った人をどうするか?

労働力が分野を超えて大移動する。 ロボットが仕事を奪うなんて話がかなり現実的な話として語られるようになってきました。自動運転車のタクシーもできそうだし、いろんな宅配サービスがドローンで行なわれるようになりそうです。 ロボットによって雇用が奪われるだけじゃなく、テクノロジーが発展することで衰える産業もあります。アメリカでは石炭産業がそのひとつ。石炭発電の収益性は下がってきており、地球温暖化対策への声もあって2007年以降、石炭の利用量は一気に減少しています。 石炭産業の15万人が失業する 炭鉱は閉鎖され、石炭企業のなかには破産申告をするところも出てきました。この傾向は今後も続くと考えられており、アメリカ国内で石炭産業に従事している15万人の雇用のうち、大部分が失われることが指摘されています。 しかしこの度、科学誌Energy Economicsでミシガン工科大学のJoshua Pearceさん率いる研究グループが発表したリサーチによると、適切な再訓練プログラムを実施することで、石炭業界で発生する失業者に対して、ソーラー発電産業が職を与えられることを指摘しました。 発電効率を始めとする各種技術の発達で、ソーラー発電はそのコストを大幅に減少させており、急速に成長している産業となっています。アメリカではすでに石炭産業の15万人を大きく上回る20万人を雇用しており、さらに新しい雇用を生み出すペースはアメリカ経済全体平均の12倍となっているとのこと。 Pearceさんのチームが試算したのは、石炭産業の失業者をソーラー産業で労働力として使えるよう再訓練するのに、どれだけのコストがかかるのか。想定する失業者には、石炭発電所の用務員から、炭鉱作業員、エンジニアまでを含みます。 再訓練の内容は再就職先の内容に応じて1回の学習コースから、4年制大学と幅広く準備され、そのコストは1億8000万ドル(180億円)から18億ドル(1800億円)の間と発表しています。 な、なるほど…これは現実的なのかな? ちょっと桁が大きすぎてよくわからないですが、これほどの規模の労働者を再就職させる対策としては、十分現実的な額のようです。オバマ大統領はそのエネルギー政策の一環として、既に7500万ドル(75億円)を石炭産業の労働者の再訓練に割り当てているんです。 労働力の大移動 アメリカの石炭産業からソーラー発電産業に雇用が流れてるから何なの?と思うかもしれません。 が、こういった分野単位での労働力の移動は今後、いろいろな分野で起こる可能性があります。 アメリカの経済諮問委員会も、「時給2100円以下の仕事の8割はロボットに奪われるかもしれない」と予測したうえで、「新しい雇用を生み出し、労働力をマッチングさせるということを労働市場や各省庁がちゃんとサポートしないといけない」と声明を出しています。 テクノロジーの発展にともなって大量の失業者を出さないためにも、失業者が出る分野の特定をし、異なる職種への訓練の機会を与えて、労働力の移動を促すことは大事なんですね。 image by Laurin Rinder via Shutterstock source: Joshua Pearce / Michigan Technical University via MIT Technology Review, Harvard Business Review (塚本 紺)

情報源: テクノロジーによって職を失った人をどうするか?

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